UFC on FOX 11(UFC171.5)

イケイケに潜む穴。

今大会メインはファブリシオ・ヴェウドゥムvsトラヴィス・ブラウンの次期ヘヴィー級タイトル挑戦権を賭けた一戦。
僕の思い入れから言うと、圧倒的にトラビス・ブラウンを応援していました。

遡ること一年前、UFC好きの知人から過去の大会DVDを借りて見漁っていた頃。PRIDEやK-1以降、格闘技から離れていた僕にとっては『新たな推し』を探す作業でした。正直なところランペイジやショーグンといったPRIDE勢を基準にしてしか選手の強さを読み取れない状態でしたので(当時はランキングもなかった)、とにかく何か面白いヤツはいないのか、次なるスターは誰なのか、ということに注力して見ていました。そんな中でのステファン・ストルーブvsトラヴィス・ブラウンの2m越え対決は迫力満点でした。大体3年前の試合になる訳ですが、あのKOを見て「次なる推しはコイツだ!」と胸に決めた訳です(ちなみに昔の推しはレイ・セフォーとマーク・ハントです)。

しかし、次に見たトラヴィス・ブラウンvsロブ・ブロートンの一戦では非常にイマイチに感じました。やはり、というべきかブラウンのガス欠っぷりが気になり、判定にもつれこむ様を見て「ああ、所詮は一発屋なのか」と少しガッカリしました。

しかし、ですよね。あれよあれよの間にランキングを繰り上がり、いつの間にやらタイトル挑戦に手が届く位置まで上り詰めました。その間のアントニオ・シウバ戦、ガブリエル・ゴンザーガ戦、アリスター・オーフレイム戦はナンバリング大会では無かったので見てなかったんですね。なので年末のジョシュ・バーネット戦での1RKOに興奮し、更にインタビューの応答で「コイツはキャラも好きだ!」とトラヴィス熱が上がりきった中でのファブリシオ・ヴェウドゥム戦だった訳です。

まあ、もちろんそんな熱は本人が一番上がっていたようでして、「これは今後長期政権を築くための通過点でしかない」というようなビッグ・マウスが気になってはいたんですよね。その上、今大会ライト級の一戦、ドナルド・セラーニvsエジソン・バルボーザを見て嫌な予感が積もってたんですよ。それはつまり、『イケイケ過ぎるヤツは得てして負ける』という予感です。確かセザール・フェヘイラだったと思うのですが、ブラジル大会でもそんな光景を見ました。

試合は序盤、様子見から入ります。この辺でジャブや前蹴りが出ないブラウンにいつもと違う印象を抱く。そんな中、ヴェウドゥムは冷静にいつも通りに試合を進めていく。トラビスはまるでポンコツ・ハンマーを振り回すようなスローだがガードの上からでも効きそうな打撃を繰り出す。その隙を突きながら、ゴチャゴチャッとしてヴェウドゥムがテイク・ダウン。

ブラウンの所属するジムの取る戦略は「不利な局面に立たない」ということらしいのですが、今回あまり戦略が機能していなかったですね。下手するとひと昔前のブラウンなんじゃないかというような一発屋な戦い方にすら見えました。その振り終わりの隙といったら一目瞭然でした(笑)。逆にその大味な闘いぶりがマーク・ハントを想起させて面白かったですけどね。いやあ、ランキング的には今後トラヴィス・ブラウンvsマーク・ハントといったカードは非常に現実的に感じます。そうなったら、もはやどっちを応援すればいいのか全く分かりません。マジで五分五分に好きな選手2人ですので、見たいけど出来れば見たくない、という複雑なカードになってしまいます。

で、試合はというと『テイク・ダウンが取れる』というアドバンテージを手にしたヴェウドゥムが、テイク・ダウンで体力を削りスピードで勝るスタンドまでも制す、というブラウンにとっては正にいいとこなしな展開になってしまいました。結果フルマークの判定勝利でヴェウドゥムが元々持っていたタイトル挑戦権を再び手元に収めました。

僕の感想としては「残念だけど、ブラウンにとってはコレで良かった」と思ってます。ヴェウドゥムに勝てないようでは、やはりヘヴィー級で頭ひとつもふたつも飛びぬけているトップ2(ドス・サントス、ヴェラスケス)にはやはり敵わないだろうと思うからです。なまじっか一発当てて自信満々で値千金のタイトル挑戦よりも、今一度ブラウンの長所をゼロにしかねない短所というものに取り組むことが出来る。そして、そこに期待と不安を感じますね。

果たして2m越えの巨体でスタミナ問題に解決策などあるのだろうか?そして、その巨体故の打撃スピードと打ち終わりの隙。これはフィジカルの長所であり短所ですので、果たしてテクニックでカバー出来るのかどうか。

今後ドス・サントスに勝つのであれば、あのスピードと隙の多さではスタンドで主導権を握るのは難しいでしょうし、ヴェラスケスに勝つには、組んでも組んでも動き続けるスタミナが必須になってきます。あの巨体でこの問題を改善するのはもしかすると無理なのではないか、というところですね。だとすると、むしろ短所を打ち消すほどのアドバンテージをあのフィジカルから見出さなきゃならない。それが一発勝負ではダメだ、というのが今回露呈した訳です。
下手するとここで手詰まりになる可能性もあります。ランキング3位以上には上がれない、という可能性。しかし、期待するところはまだ31歳であるということ。まだまだキャリアのピークというには若い。しかも本当にランキング急上昇してきた選手ですので、ランカーと対決していく中でまだまだ伸びしろが見つけられるだろうと。

ということでトラヴィス・ブラウン一色の記事になりましたが、日本にはヴェウドゥムファンが多いようなので、こんなのもオーケーでしょう。






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